ローバーミニはそのまま乗っても十分に魅力的な車ですが、自分好みにカスタマイズする楽しさもミニの大きな醍醐味のひとつです。
数あるカスタマイズの中でも特に人気が高いのがMk1(マーク1)スタイルです。ミニが初めて世に登場した1959年から1967年頃のデザインを再現するもので、丸みを帯びたグリルや独特のランプ類、スライド式の窓など、クラシックな要素が詰まっています。
この記事ではMk1スタイルの各パーツの特徴と、Mk2以降のミニとの違いを詳しく解説します。カスタマイズを検討している人も、単純にミニの歴史を知りたい人も参考にしてみてください。
目次
Mk1(マーク1)とは
ミニは1959年の登場から2000年の生産終了まで41年間、大きなモデルチェンジを行わなかった珍しい車です。ただし細かいパーツは時代とともに少しずつ変化しています。

その中でも最も人気が高いのが1959年から1967年にかけて製造・販売されたMk1と呼ばれる初期モデルのスタイルです。丸みのある柔らかいデザインが当時の雰囲気をそのまま体現しており、ミニ愛好家の中でも特に人気の高いスタイリングです。
Mk2以降のミニをMk1スタイルに近づけるカスタマイズが盛んに行われており、主要なパーツを変えることでMk1の雰囲気を楽しむことができます。ただし本物のMk1と見分ける細かなポイントも多く、深みにはまるほど奥深いのがこのカスタマイズの世界です。年式による外観の見分け方についてはMk-1から最終型まで、年式別・外観の見分け方も参考になります。
グリル
最もわかりやすい違いのひとつがフロントグリルの形状です。


Mk1のグリルは緩やかなカーブを描いた形状が特徴で、ボディとの一体感があり柔らかい印象を与えます。これがMk2以降になると角ばった直線的な形に変化しています。
グリルはミニの顔ともいえるパーツのため、ここをMk1スタイルに変えるだけでも印象が大きく変わります。ただしグリルの形状を変えるには板金加工が必要で、DIYで簡単にできるものではありません。専門店への依頼が必須です。
ノブ
ドア開閉のノブ(取っ手)の形状もMk1の大きな特徴のひとつです。


Mk1はドアノブのように回しながら下げるタイプのノブを採用しています。Mk2以降はボタンを押して開閉するタイプに変わりました。
実はノブの形状が変わるとドアパネル内部の構造も異なります。Mk1のノブを採用した場合、窓ガラスを上下に開閉するレギュレーター機構が使えなくなるため、後述するスライド窓とセットで考える必要があります。Mk1らしさを追求するほど使い勝手のトレードオフが生じてくる、これがまたMk1カスタマイズの醍醐味です。
スライド窓

Mk1の窓は運転席・助手席ともにスライド式になっています。現代のパワーウィンドウや手回しのレギュレーター窓のように上下に動くのではなく、横にスライドして開けるタイプです。
見た目にはレトロでかわいらしいのですが、実用面では開口部が限られるため夏の暑い日には使いにくさを感じることもあります。Mk1スタイルにこだわる人はこの点を理解した上でカスタマイズするのがおすすめです。
ドアのアウターヒンジ

Mk1ではドアの接合部にアウターヒンジ(外側に見えるヒンジ)があるのも特徴のひとつです。写真のアウターヒンジはダミーのプラスチック製ですが、取り付けるだけでMk1らしさが増します。
ダミーのアウターヒンジはリーズナブルに入手でき、取り付けも比較的簡単なためMk1スタイルへの入門として人気のパーツです。
ウィンカー

Mk1のウィンカーは丸みのある小ぶりなデザインが特徴です。見た目はとてもかわいらしいのですが、正直なところ視認性はあまり良くありません。ライト自体が小さいため、走行中に他の車から気づかれないこともあるほどです。
Mk1らしさを重視するか安全性を重視するか、オーナーの価値観が問われるパーツといえます。実際には視認性を考慮してMk2以降のウィンカーを使いながら他の部分でMk1らしさを出す、というアプローチをとるオーナーも多くいます。
テールライト


テールライトの形状もMk1とMk2以降で大きく異なります。Mk1は楕円形の丸みのあるデザイン、Mk2以降は角ばった長方形に変化しています。
テールライトはリア側から見たときの印象を大きく左右するパーツです。Mk1の楕円テールに交換するだけで後ろ姿がぐっとクラシックな雰囲気になります。グリルと同様に板金加工が必要なケースが多いので、専門店への相談をおすすめします。
ドアの形状


非常に細かい違いですが、Mk1とMk2以降ではドアの形状も異なります。アウターヒンジの下側を見ると、Mk1は下のヒンジから伸びるドアの継ぎ目が緩やかなカーブを描いています。Mk2以降になるとそのカーブがなくなり、真下に向かって一直線になります。
知っている人が見れば一発でわかるポイントですが、知らなければ気づかないレベルの違いです。Mk1マニアがこだわるディテールのひとつです。
大人気!10インチのタイヤ

見た目にもかわいい丸っこくて太いタイヤは、Mk1スタイルに欠かせない要素のひとつです。
かっこいいスポーツカーはスタイリッシュに見せるためにインチアップ(タイヤを薄く大きく)しますが、ミニはその逆。タイヤをインチダウンして太く丸っこくすることがおしゃれなんです。10インチタイヤを履かせることでMk1の雰囲気がぐっと高まります。
10インチへの変更は専用のキットを使ってカスタマイズが可能ですが、費用はそれなりにかかります。10インチタイヤの魅力や詳細についてはローバーミニの10インチタイヤの魅力で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
ミックスさせて楽しむカスタマイズもある
Mk1、Mk2といった名称の違いはありますが、カスタマイズのやり方によってはMk1のパーツをMk2に流用したり、逆にMk1の車体に一部のMk2パーツを組み合わせたりするオーナーもいます。
このようにミックスさせて自分だけのスタイルを作り上げていくのもミニカスタマイズの自由な楽しみ方です。こうでなければいけないという決まりはありません。運転する自分が一番気に入るスタイルが正解です。
カスタマイズ済みのミニを購入するか自分でカスタムしていくかの比較についてはカスタマイズ済みミニを購入する?自分でカスタムする?で詳しく解説しています。
板金加工が必要なものがほとんど
クラシック要素をぐっとアップさせてくれるMk1スタイルはミニ愛好家の中でも一番人気のカスタマイズです。しかし注意が必要なのは、グリルやテールライトなど多くのパーツ変更に板金加工が必要になるという点です。
板金加工とはボディ本体に穴を開けたり埋めたりする作業のこと。このレベルになると素人では手が出せず、専門店に依頼するしか方法がありません。
一度に全てやってしまうと費用もかなりの額になります。まずは目立つグリルやテールライトなど優先度の高いパーツから始めて、少しずつMk1に近づけていくアプローチを取るオーナーも多いです。
時間とお金をかけながら自分好みのミニを仕上げていく過程も、Mk1カスタマイズの大きな楽しみのひとつです。お財布と相談しながら、焦らずに理想のミニを追い求めてみてください。Mk1から最終型までの違いを徹底比較した記事はMk1〜最終型まで徹底比較!ローバーミニの外装・内装・機構の違いでも詳しく解説しています。




