街中で見かけるかわいらしいローバーミニ。
クラシックなデザインが目をひきますが、あの車は日本車ではなく外車です。
ダイハツが販売していた旧ミラジーノがとても似たデザインをしていますが、間違えないようにしましょう。
目次
ローバーミニは外車
ローバーミニの生まれは1959年のイギリスです。
BMCというイギリスの自動車会社が販売を開始し、その後は会社の合併や新モデルの登場などの歴史を経て、現在まで受け継がれているクラシックカーです。
コンパクト、軽量、高性能なミニは、販売当時はなかなか世間に受け入れられませんでした。
しかし、イギリス王室のエリザベス女王やビートルズなど、名だたる人が愛した車として度々メディアで取り上げられ、日本でも人気が高まってきたのです。
ローバーミニが国産車と思ってしまう理由
どうしてミニを国産車と思う人が多いのか。
それはおそらく、ミニのデザインに似せた国産車がたくさんあるからではないでしょうか。
特にわかりやすいのは、ダイハツが販売していた旧ミラジーノです。
パッと見ても、明らかにローバーミニに似ていますね。
当時はデザイン重視で車を買う人が多く、メンテナンス費用を抑えるなどの要望に応えるためにクラシック調が流行していました。
ダイハツとしても、なるべくミニに似ないようにデザインをしたと言われていますが、ミラの基本設計上どうしても似てしまったという話があります。
中国のように明らかな丸パクリというわけではないようです。
もちろん、ダイハツも似た車ということは理解していて、その後はミニクーパーで採用していたアルミホイールを同じ様に使った『ミニライトスペシャル』や、デビュー当時のミニと同じエンジン排気量にアップした『ミラジーノ1000』を発表しています。
ここまで来ると、優秀なデザイン・仕様を真似したというよりも、一種の尊敬の念を込めて開発しているのではないか?と思ってしまうほどです。
ミラジーノをローバーミニのように改造する人
ミラジーノがローバーミニに似ていることを利用し、細部に手を加えて改造し、国産車のミラジーノをローバーミニ仕様に仕上げてしまうツワモノもいます。
例えば上の車(左:ミラジーノ 右:ローバーミニ)なんかがいい例で、一見しただけではローバーミニと思ってしまう人もいることでしょう。
車の全面やボンネットの白いクーパーラインなど、ここまで手を入れたらそりゃ勘違いする人も続出しますよね。
国産車も外車も含め、ローバーミニに似ている車って実はたくさん存在します。
「あ、なんかミニに似てるな」と思う車があったら、ぜひ教えてください。
外車なので注意すべきこと
ローバーミニは外車ということがわかりました。
その上で気になるポイントを上げるとすると、
- 右ハンドルなの?左ハンドルなの?
- 工賃が高いんじゃないの?
などがあると思います。
安心してください、イギリスは日本と同じ左側通行の国ですので、基本的に右ハンドル仕様です。
ミニの車検などでかかる工賃を含めた費用も紹介していますが、日頃のマメなメンテナンスや、最低限自分でできることを実践していれば、それほど驚くほどの金額にはなりません。
意外と忘れられがちなこととして、
- 適切なインチ規格の工具を持っているか
ということがあります。
イギリスで製造されたミニは、イギリス規格の工具が使われています。
日本の工具には存在しない「インチ仕様」のものなので、日本で販売されているドライバーやスパナはサイズがピッタリ適合しないのです。
それを知らないまま、日本の工具でネジを締めようとすると、高い確率でネジ山をなめてしまったり、適切なトルクがかからなくなってしまうのです。
緊急時に使える基本工具を自分で持っておくのは当然として、修理を依頼するショップや工場にインチ仕様の工具があるかどうかは非常に重要なポイントです。
「外車だから壊れる」ではない
「日本車はメンテンナンスフリー、外車は壊れる」という考えを持っている人も少なくありません。
日本車がメンテナンスフリーというのは正しいことですが、外車が壊れるというのは誤った認識です。
特にローバーミニに関していえば、「外車だから」という理由ではなく、「日本車と同じ感覚を持ったまま乗る」ので壊れてしまうというのが正しい解釈です。
基本設計が販売当時の1959年から変わらないまま製造されているミニなので、日本車のように車検の時だけメンテンナンスすればいいやという考えは通用しないのです。
定期的なパーツチェックなどを実施し、ミニを走らせる前の始動チェックを適切にやっていれば、急に壊れて動かなくなるなんてことはありません。
楽しい外車ライフを
ローバーミニは日本車ではなく、外車です。
そのために気をつけなくてはいけないことも存在します。
その違いをしっかり理解し、楽しい外車ライフ(ミニライフ)をおくりましょう!