ハイローキットとは?ローバーミニのカスタマイズ

スポンサーリンク

ローバーミニをカスタマイズしていくなかで、必ずといっていいほど話題に上がるパーツがあります。それがハイローキットです。車高調整キットとも呼ばれるこのパーツ、ミニに乗るなら一度は耳にするはず。でも何のためのものか、なぜミニに必要なのか、ちゃんと知っている人は意外と少なかったりします。

今回はハイローキットの役割と必要性、そして取り付けた後に何が変わるのかをじっくり解説します。

\ 1日1票、応援してください!//

ローバーミニにハイローキットが必要な理由

ミニは前側が重い車

まず、ローバーミニという車の構造を少し知っておく必要があります。ミニはエンジン、トランスミッション、オイルなど、走るための主要部品がほぼすべて車体前方に集中しています。コンパクトにまとめるために考え出されたアレック・イシゴニスの天才的なレイアウトなのですが、その結果として前が重い車になっています。

後ろ側にあるのはトランクルーム、燃料タンク、後部座席、バッテリー(ミニのバッテリーはトランク内に収まっています)、スペアタイヤくらい。ドライバーが乗ると、さらに前側への荷重が増します。前後の重量バランスが非常に偏った車なんですね。

ミニのサスペンションはゴムのおまんじゅう

現代の車はコイルスプリングやリーフスプリングなど、金属製のバネでサスペンションを構成しています。ところがローバーミニには、コイルスプリングが付いていません。

その代わりに使われているのがラバーコーンと呼ばれるゴム製の円錐形パーツ。見た目がおまんじゅうに似ていることから、ミニオーナーの間ではラバーサス、ゴムサスとも呼ばれます。このラバーコーンがバネの役割を果たし、路面からの衝撃を吸収するという独特の構造になっています。

この設計もイシゴニスのアイデアで、コンパクトな車体の中に効率よくサスペンション機能を収めるための工夫です。乗り心地はやや固めですが、それが独特のゴーカートフィーリングにも繋がっています。ミニのゴーカートフィーリングについては別の記事で詳しく紹介しています。

ラバーコーンが潰れるとどうなる?

ゴムでできたラバーコーンには、避けられない問題があります。年月が経つと徐々に劣化・圧縮されて潰れていくのです。

新品のラバーコーンはふっくらと丸みを帯びた形をしていますが、長年使っているうちにぺしゃんこに潰れてしまいます。金属のバネと違い、一度潰れたゴムは元には戻りません。

見た目のバランスが崩れる

ラバーコーンが潰れて最初に気づくのは、なんか車体が前のめりになってきたな、という見た目の変化です。

前側が重い構造のミニは、前側のラバーコーンから先に潰れていきます。すると、フロントが下がってリアとの車高差が生まれる。横から見たとき、ノーズが地面に向かって下がっているような、いわゆるノーズダウンの姿勢になります。

せっかくのミニの可愛らしいシルエットが崩れてしまうので、見た目を大切にするオーナーにとってはかなり気になる問題です。

走りにも影響が出る

見た目だけの問題にとどまらず、車高のアンバランスは走りにも影響します。

フロントが下がると、サスペンションの動きが正常な範囲を外れ、タイヤの接地角度(キャンバー角)がずれてきます。タイヤの接地面積が変わると、コーナリング時の安定感が失われたり、タイヤの偏摩耗が起きやすくなります。

また、前後の車高バランスが崩れると重心の位置も変わり、ブレーキング時に車体が前のめりになりやすくなります。ミニが好む軽快なハンドリングを楽しむためにも、サスペンションのコンディションは大切です。

ゴム部品の劣化についてはサスペンション以外にも注意が必要です。ローバーミニのブッシュについても合わせて確認しておくといいでしょう。

ハイローキットとは何か

どんな部品?

ハイローキットは、ローバーミニのサスペンション取り付け部に装着する車高調整パーツです。フロントのドライブシャフト付近に取り付けるタイプが一般的で、アジャスターを回すことで車高を上下に動かすことができます。

ハイ(高)ロー(低)キットという名前の通り、車高を高くすることも低くすることもできます。ラバーコーンが潰れて下がってしまったフロントを持ち上げる補正に使うのはもちろん、あえて車高を下げてローダウンスタイルにするカスタムにも使われます。

何ができるの?

ハイローキットでできることは大きく分けて3つです。

  • 車高の補正:ラバーコーンの劣化で崩れた前後バランスをフラットに戻す
  • ローダウン:意図的に車高を下げてスポーティな見た目に仕上げる
  • リフトアップ:悪路対応や10インチ化の際のクリアランス確保

特に10インチタイヤを履かせる際に重要になります。詳しくは次のセクションで説明します。

ハイローキットの取り付けで何が変わる?

10インチ化との関係

ローバーミニといえば小さな10インチホイール——これがミニのアイコニックなスタイルのひとつです。ただ、標準で12インチのタイヤを履いているミニを10インチ化する場合、タイヤの外径が変わるためフェンダーとの干渉が起きやすくなります。

そこでハイローキットで車高を調整してクリアランスを確保する、というのが定番のカスタムの流れです。10インチのあのクリクリとした愛らしいプロポーションを実現するために、ハイローキットは欠かせないパーツになっています。

ローバーミニの10インチタイヤの魅力については別記事で詳しく紹介しています。

スタイルの幅が広がる

車高が自由に調整できるということは、スタイルの自由度が上がるということでもあります。

ノーマル車高に近い状態で街乗りメインにするのも良し、ローダウンしてスポーティに仕上げるのも良し。クラシックなMk1スタイルに合わせて車高を調整するオーナーも多いです。Mk1スタイルのカスタムについても参考にしてみてください。

取り付けのポイントと注意点

自分でできる?プロに頼む?

ハイローキットの取り付け難易度は中級〜上級といったところです。サスペンション周りの作業になるため、基本的な工具の扱いに慣れていて、ジャッキアップの経験がある方なら挑戦できなくはないですが、初心者にはかなりハードルが高い作業です。

特に気をつけたいのは、作業中に車体を支えるための安全確保。ジャッキが外れると重大な事故になります。また、サスペンション周りは組み付け方を間違えると走行中に危険が生じます。

初めての方は迷わず専門ショップに依頼することをおすすめします。作業工賃はかかりますが、安全と正確さには代えられません。

アライメント調整は必須

ハイローキットで車高を変えると、タイヤの接地角度(トー・キャンバー)が変わります。そのまま走り続けるとタイヤが偏摩耗したり、直進安定性が悪くなることがあります。

車高調整後は必ずホイールアライメントの点検・調整を行うこと。ハイローキット取り付けと同時にアライメント調整もセットで依頼するのがベストです。

ラバーコーンの状態も確認を

ハイローキットはあくまで車高を調整するパーツです。劣化したラバーコーン自体を直すものではありません。

ラバーコーンが著しく劣化している場合は、ハイローキットを取り付けても根本的な解決にはなりません。状態によってはラバーコーンの交換を先にするか、同時に行う必要があります。

専門ショップで作業してもらう際は、ラバーコーンの状態もついでに見てもらうとよいでしょう。

まとめ:ミニをより長く、かっこよく乗るために

ハイローキットは、ローバーミニの個性的なサスペンション構造から生まれた必然のカスタムパーツともいえます。ラバーコーンの劣化による車高のアンバランスを補正し、スタイルの自由度を高め、10インチ化のような定番カスタムを支える縁の下の力持ちです。

最初から積極的にローダウンしたくて取り付ける方もいれば、なんか車が前のめりになってきたなと感じてから調べてたどり着く方もいます。どちらにしても、ハイローキットを知っておくことはミニオーナーとして大切な知識のひとつです。

サスペンションを含めた足回りは、見た目だけでなく走行安全性にも直結します。気になる点があれば早めにチェックして、ミニとの長いお付き合いを楽しんでいきましょう。

\\ 1日1票、応援してください!//

ゆーすけ(守屋祐輔)

ゆーすけ(守屋祐輔)

ミニ1000(89年式MTキャブ)が愛車の複業家。東京でサラリーマンをやりつつ、いつの日か愛車を東京に連れてくるのが夢。愛車の詳しい紹介はこちら。ブログムクッといこうとオリジナルサイン作成サービスのご署名ネットを運営中。ここをクリックしてブログ村ランキングの応援をお願いします。

カテゴリー:
関連記事